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HHKBでCherry MX互換キーキャップを使う

November 28, 2020

hhkb mx

HHKBのキーキャップはシンプルな純正デザインのもの以外はあまり出回っておらず、MXのキーキャップは自作キーボード周りでも多く利用されていることから豊富な種類が提供されている。

Topre軸とMX軸はステム形状が異なることから基本的には交換できないのだが、「AdapterX」というHHKBの軸を交換することでMXキーキャップを利用できるようにするパーツが販売されていたため、これを利用して交換することにした。

1u

左がTopreキーキャップ、右がMXキーキャップ。

必要なもの

DSA Dolch 145keys Keycaps

hhkb mx dolch 2

HHKBのフレームが黒なのでそれに合う配色でサイズが確実に合うものをを探し、こちらを選択。 キーキャップのサイズが豊富なので、大体の配列には対応できる。

AdapterX

hhkb mx adapterx 1

前述の通り、Topre軸をMX軸に交換するパーツ。
KBDFANS で購入したが、後から 遊舎工房 でも売っていることに気がついた。 キーキャップは遊舎工房で買ったので一緒に注文すれば良かった…

MX Spacebar Stabilizer Adapters

hhkb mx stab make

HHKBのSPACEキーの左右を支えるためのスタビライザー。AdapterXには付属していないので、別途用意が必要。 rixtoxさんがGithubで公開している3Dデータを利用させてもらい、DMM.make で作成した。

https://github.com/rixtox/Topre-to-Cherry-MX-Adapter

ナイロン素材で以下の4つを作成し、738円(Plunger) × 2 + 785円(Housing) × 2で 3,046円だった。

これらは6.25U用のもので、6Uのものをつけたい場合には6u Stabilizer~のものを作ると良さそう。 HHKBの純正のSPACEキーは6Uなので同じ6Uでも良かったのだが、せっかく交換するので6.25Uを試してみた。

6u

一番下がHHKB純正の6Uで、一番上が6.5U、上から2番目が6.25U。

電動ドリル、ヤスリ、ドライバー

drill driver

HHKBのENTERキーとSHIFTキーは2.25Uのキーキャップになるのだが、MXではステムが3つついている。AdapterXで軸を交換したとしても左右の2つが邪魔で引っかかってしまうため、ドリルでケースに穴を開けて回避する。 キーキャップ側のステムを除去しても良いのだが、キーキャップを買い替えるたびに除去しないといけないのは辛いことと、このキーキャップを他のスイッチで使いたくなった時に困ってしまうため、ケース側に穴を開け調整する。

2 25u

穴を開けた後の調整にヤスリが必要になるのだが、その他にも3Dプリンタで作成されたMX Spacebar Stabilizer Adaptersの動作が結構固かったりするとスペースキーが戻りが悪くなったりするため、ヤスリで削って調整したりと活躍する場面がそこそこある。

ドライバーはHHKBの分解のために必要。分解だけならプラスドライバーだけで良いが、軸を外すときにマイナスドライバーもあると便利。

HHKBを分解する

軸を交換するためにHHKBを分解していく。

まずはキーキャップを全部外す。SPACEキーには補強用のバネがついているので無くさないように注意。

hhkb mx bunkai 3

ひっくり返すと上部に3つネジがあるので外す。下部は引っかかっているだけなので、USB部分の基盤との配線に負荷がかからないようにゆっくり持ち上げる。持ち上げると、USB部分の基盤が下のケースとネジ1つで止まっているのでこれを外すと基盤を下のケースからも分離できる。

hhkb mx bunkai 1

基盤と上部のケースがネジ17個で止まっているので外す。ネジを外した後、そのまま基盤を持ち上げてしまうと裏にある内部のバネなどが散乱する可能性があるので、ひっくり返してから外した方が良い。

hhkb mx bunkai 2

軸をAdapterXに交換する

hhkb mx adapterx 2

すでについている軸をマイナスドライバーなどでテコの原理で持ち上げると外れるので、それをAdapterXのパーツに交換していく。ENTER、SHIFT、SPACEで使われているスタビライザーの金具はAdapterXには付属しないので、元からついているのものを利用する。

ケースのSHIFT、ENTER部分に穴を開ける

hhkb mx holl front

MXキーキャップのステムが通れるようにドリルで穴を空け、スムーズに動けるようヤスリで削る。
写真では穴開けずになんとかならないかなと模索していた結果、他の箇所のキーキャップをつけてしまっているが、つける前にやった方が良い。

hhkb mx holl

上の写真右側の穴のようにバリが残っていると打鍵感に影響するので綺麗にとる。

余裕を持って穴を通ることを確認したらAdapterXを装着して完了。

MX Spacebar Stabilizer Adaptersを取り付ける

hhkb mx stab back

既存のスタビライザーを外して、3Dプリントしたものに交換する。金具は元からついていたやつを使う。

位置がステムとあっていることを確認する。今回は6.25U用のスタビライザーを利用したため、以下のような位置になる。

hhkb mx stab front

取り付けたものの、スタビライザーの摩擦が大きくSPACEキーが戻ってこないため、ゆるゆるになるまでヤスリで削った。中心のスイッチのバネと補強用のバネの力だけでキー全体を持ち上げる必要があるため、とにかくゆるゆるにしないと戻ってこなかったり、重く感じたりしてしまう。

また、スタビライザーと金具を挟む箇所も結構硬くなっていると稼働時の摩擦が大きくなってしまうので、必要によってはここもヤスリで削った方が良い。潤滑スプレーなどを利用しようかとも思ったが、ベタベタになるのが嫌だったことと、定期的に潤滑しないといけなくなると面倒なのでヤスリで頑張った。

HHKBを元どおり組み立てる

分解した手順の逆で元に戻していく。

ひっくり返して基盤にネジ止めする際、スイッチについているバネがずれたりして反応しなくなったりするケースがあるため、数カ所ねじ止めしたら一度電源を繋いで動作確認した方が良い。特に色々弄ったSPACE、SHIFT、ENTERやその他両サイドのキーはスイッチ部分がずれやすいので念入りに確認する。

hhkb mx sw

元どおり組み立てたら完成。

感想

始めた当初はAdapterXだけでいけると思っていたので、穴を開けたりスタビライザーを3Dプリントしたりヤスリで削ったりと、思ったより時間がかかった。

AdapterXとDSA Dolchの相性の問題なのかキーキャップの装着がかなり緩く、ひっくり返すとバラバラと落ちてしまうキーがかなりあった。不良品を疑ったが、AdapterXへ別のキーキャップをつけたりDSA Dolchを別のキースイッチにつけても緩くはなかったため、完全に相性のようだった。 少し悲しいがサランラップを小さく切って間にかますことでしっかりハマっている。

打鍵感は交換当初は元の方が良かったかなと思うことがあったが、かなり僅かな差で少し触っていたら前がどんな感じだったか忘れてしまうくらいには違和感なく使えている。

音は打鍵音というよりキーキャップが緩いせいか、若干プラスチック同士が当たる音がするのが安っぽい感じがして気になるので違うキーキャップも今度試してみたい。

好みのキーキャップが使えるのはとても良い。苦労もあってか愛着が生まれたので、飽きがくるまではこれでしばらく使っていこうと思う。


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